(1)月々の支払いを人生の転換点でフレキシブルに変えられないこと。子供が巣立っていって無駄な空き部屋の分のローンも支払っていかなければならない。
おおよそ大半の第一子就学前である6歳前後にマイホーム取得の動機が芽生えます。
その子が将来大学入試とともに一人暮らしすると仮定して子供部屋の使用期間は12年、住宅ローンを35年で組んだとして23年分は無駄。仮にもう一人子供がいたとしての利用分もいい所数年分の使用期間でしょう。
(2)マイホームは自力で修繕積立計画を立案し、その計画に基づく月々の積立金の積立が必要。これを自覚していない戸建てマイホームの一国一城の主は多い。これについてよく分譲マンションオーナーは計画的に修繕積立費を払っているから大丈夫と豪語している方が多いですが誤りです。支払っている修繕積立費はマンションの廊下やエレベータ、エントランスなど共用部分の積立費用であってオーナーの所有空間(=いわゆる専有部分)である部屋内の積立費ではありませんので勘違いのないように。
(3)その場所に長年住み続けなければいけないという呪縛。近隣住民や隣人との相性が良ければ問題ないが悪ければ最悪。しかもこれって住んでみないとわからないからある意味ギャンブル。子供が学校でいじめられても移転が難しい。なぜならば投資的資産価値がない場所は買った値段(ローン金利+登記費用など購入時の総額)での売却はかなり難しくローンの残債を返済することができない場合が多い。
(4)一国一城の主という言葉や月々ローンは家賃並みの支払額という言葉に乗せられて不動産業界のカモにされている。ローンの他に修繕積立費、管理費不動産業界は市場が大きく周辺産業への経済的波及も大きいからその業界からお金をもらって不動産業界に有利な記事を書くライターも多いので内容に客観的優位性があるか疑問。
(5)マイホーム購入を検討するときにどれだけの方がリスクヘッジを考えたでしょうか?あまりいませんよね?最近の大半が夫婦共働きが前提でのローンが多くさらに健康でバリバリ働け体が動く時期に支払い能力を考えるので夫婦で共働きをすれば支払っていけるよね!という結論になる。
それじゃー、
離婚した時は?
夫婦のどちらかが働けなくなったときは?(別途お金を払って収入保障保険にでも加入すればその分マイホーム所有のコストが増えます)
近隣住民とうまくいかない時は?
子供が学校でいじめられて転向したい時は?
結構がんじがらめで大変ですね!
(6)リセールバリューが低下し資産価値の目減りが酷い。
未だに多くの方々が不動産は少なくとも購入した金額程度であれば即売却でき換金できる優良な資産だと考えていますがそのようにできるのは投資的価値のある一部の地域に建てられた不動産もしくは築浅不動産だけで多くの不動産が購入金額での売却が困難になるだろうと言われています。
原因は何か?
人口減だからです。
人口が減り需要が減れば相場は下がります。
さらに言えば地方で最悪の場合はタダでも引き取ってもらえればいい方で上物(=建物)があればその上物の解体費用まで元の所有者が負担しなければならない事態も考えられるというのです。
今はもう不動産ではなく”負動産”とまで言われ始めているのです。
今不動産を持つと将来のメンテナンス費用負担は当たり前で売れずに維持費だけ払い続けなければならないということもありうるのではないでしょうか
ちなみに私は25年間賃貸物件の不動産管理業者に宅建主任者として従事していました。